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- 作者: 大塚公子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1993/07
- メディア: 文庫
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「生死」について一番深く思考をめぐらせているのは死刑執行人ではないか。
ものすごく強い精神を持っていないと、死刑執行人にはなれないと思う。
生命が尊いということと、一個の生命に死刑を宣告する矛盾。
人が生きるということ。
人が死ぬということ。
そういった問いに、常に向き合わなければいけない職業。
死刑制度は廃止するべきだという小論文を高校生の時書いた。
けっこう力を入れて書いたので、
今でも、「死刑制度」というキーワードには敏感に反応してしまう。
何冊か、このテーマにまつわる本も読んだが、
そのほとんどが
執行数のデータ
海外との比較
死刑囚の改心の様子
被害者感情
という内容が中心の似たようなものばかりだった。
この本は、死刑執行人にフォーカスしているという点で珍しい。
多くの刑務官が
「自分は殺人犯だ」
と感じながら生きていることを知った。
死刑制度。
こんな今の時代で、恐ろしいほど単純すぎると思う。